建築業界では、近年CADは必須業務となっています。建築CAD検定試験とは、CADソフトを使い建築図面をうまく描けるかというスキルを問う認定試験です。
今回は、建築CAD認定試験についてまとめました
参考:一般社団法人 全国建築CAD連盟【AACL】
建築CAD検定試験とは?
建築CAD検定試験は、建築図面をCADを使って作図することに特化した、実践型のCAD資格試験です。国内初の建築CADの民間資格試験として、1993年に誕生しました。
建築CAD検定は、3級、2級、准1級の3段階に分けられています。4級は、高校生が対象のため、一般の人は受験できません。
建築CAD検定試験受験方法
試験内容は暗記形式ではなく、実務レベルの建築設計図面を、CADソフトを使用して一定の時間内で作成することを求められています。
受験方法は、一般受験と団体受験の2種類から選べます。
一般受験
一般受験とは、個人で申し込みする受験方法で、年に2回(4月・10月)実施されます。
受験方法
・試験会場に設置されたパソコンを使って試験を受験
もしくは
・CADソフトをインストールした自分のパソコンを会場に持ち込んで受験
の2つです。
受験者自身が選択できます。
試験会場は毎回異なります。会場によって設置CADソフトもそれぞれ異なりますが、
主にjw-CADか、AutoCADが使われます。
試験会場に設置されたパソコンを使用する場合は、主催者公式ホームページにて会場所在地・試験実施級・会場設置のCADソフト等を必ず確認した上で受験の申し込みを行いましょう。
建築CAD検定試験は、何級からでも受験できます。自信があればいきなり准1級も受けられます。
作図する課題は、各級とも出題内容があらかじめ決められています。そのため、学習方法としては出題内容を踏まえた問題集や図面をCADで繰り返し描く練習をすると良いです。
実施要項
准1級 | 2級 | 3級 | |
受験資格 | 規定なし | 規定なし | 規定なし |
試験時間 |
実技:4時間10分
作図3時間30分 13:00〜17:10 |
実技:5時間
13:00〜18:00 |
実技:5時間
13:00〜18:00 |
受験料 | 14,400円 | 10,300円 | 10,300円 |
団体受験
団体受験はCADを教えている教育機関(大学、短大、専門学校、高校、職業訓練校、CADスクール)が、自らの学生に対してその学校を会場とし、試験を実施する方法です。
実施月 | 受験可能級 | 試験日時の指定 | 試験会場 | |
一般受験 | 4月・10月
准1級は10月 |
准1級・2級・3級 | 不可 | 受験者が希望会場を選択 |
団体受験 | 4月・7月・10月・1月
准1級は10月 |
准1級・2級・3級 | 可 | 各学校が自らの施設で実施 |
建築CAD検定試験 試験情報
4級
4級試験は、CADソフトの基礎的な能力、すなわち実務で建築図面を描くにあたり最低限必要とされる、線分や円、四角形などの基本的な作図コマンドの操作能力が要求されます。
・合格目安:200点満点中130点〜140点以上
3級
CADソフトの基礎的な能力、すなわち実務で建築図面を描くにあたり最低限必要とされる、線分や円、四角形などの基本的な作図コマンドの操作能力が要求されます。
・合格目安:200点満点中140〜150点以上
2級
多数の参考図の正確な読取りによる「平面詳細図」と「南立面図」の作成が出題されます。
CAD操作についての高い知識と能力をはかり、2次元図面から建物の形状を理解・想像する能力を試します。
・合格目安:200点満点中140点〜150点以上
准1級
1級建築士国家試験の設計製図課題に準拠した密度と分量の課題図面を、規定時間内に完成させるために必要な技術と能力が求められます。
合格基準は、4図面全ての完成の場合を合格となります。
准1級の採点基準は公式にも詳細が発表されていません。
試験時間も4時間10分と長く、時間配分も重要になります。
学習方法
本や参考書を読む
「建築CAD検定試験公式ガイドブック」で過去問や基礎知識など学ぶことができます。
専門学校に通う
建築科コースや建築デザインコース
作図方法やCADの操作性だけでなく、建築の基礎知識から学べるので、実際に家のデザインの設計まで出来るようになります。
セミナーに参加する
Autodeskの開催しているAutoCAD基礎セミナーなどがあります。基本的な操作性から学べるので上達が早いです。
Youtubeで学習する
jw-cadやAutoCADは、利用している人も多いため、調べたら無料で学べるかも!
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